「短時間で財務諸表を読み取るコツ、教えます!」 2018年度第3回勉強会報告

2018年度第3回勉強会「短時間で財務諸表を読み取るコツ、教えます!」にご参加いただきありがとうございました!
―所属する大学の収入や支出、財務状況って説明できますか?―

財務諸表を見ても、数字が羅列されているだけで、説明を求められるとなかなか苦しいところ。
また雑誌等では「危ない大学」と特集が組まれたりすると、実際のところがどうであれ、
危機感を煽られるもの。
本当に危ないの??? 「自分の所属する学校の財務状況を説明できるようになりたい」
スタッフのそんな熱意から今回の勉強会を企画しました。
今回の勉強会開催概要はこちらです。
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日 時: 2019 年3 月10 日(日)
場 所: 日比谷図書文化館 スタジオプラス
テーマ: 「短時間で財務諸表を読み取るコツ、教えます!」
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当日は、30 法人41 名の方にご参加いただきました。
貴重なお休みの日に、勉強会にお越しいただきありがとうございました。
今回の勉強会では、企業と大学双方で働いた経験のある石黒さんが丁寧で分かりやすく説明してくれました。

第1部 学校会計とは
企業会計との違いを示され、学校会計では長期的な計画に基づいた経営が求められていることから、
利益ではなく、安定的な教育・研究活動を行うために収支均衡を追求していること。
情報公開や補助金等の視点から求められるものなど、財務資料の量が多いことも納得です。
今回は、参加者には職場(あるいは興味のある学校)の財務資料を持参してきていただきました。
・ 資金収支計算書
・ 事業活動収支計算書
・ 活動区分資金収支計算書
・ 貸借対照表
例えば、「資金収支計算書は家計簿のようなもの」といったそれぞれの資料の目的や役割を知るとともに、
資料ごとに気を付けて見るポイントを知ることができました。
また、それぞれの資料が独立しているわけではなく、資金収支計算書の「翌年度繰越支払資金」が貸借対照表の流動資産のうち「現金預金」と金額が同じであるなど、各資料が相互に関係し合っていることが分かりました。
勉強会の様子を見ると、参加者の皆さんは真剣に耳を傾け、メモをしっかりと取られていました。
しかし、座学で説明を聞くばかりではありません。
今回の勉強会のコンセプトは、「『財務に触れてみる』+『交流』」です。
参加者は、それぞれ持って来た資料のチェックする項目と数字を見ては、同じグループのメンバーで
「どこ見るの?!」
「△ついてるけど…うちの大学もしかしてまずい?」
なんて会話もちらほら。
グループごとに意見を交わしたり、「財務」という固いイメージのテーマでしたが、
グループメンバーでの意見交換を通じて交流を深められました。
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第2部 財務分析にチャレンジ
・ 財務分析はそもそも何のためにするのか。
・ 財務状況が良いというのはどういうことなのか。
・ 拡大可能な収入源は何か?
という問いかけを皮切りにグループワークで始まりました。
各自の学校が抱える財務状況や、財務的な課題などをベースに、意見を出し合い、このような考えが共有されました。
・ 財務分析はそもそも何のためにするのか。
⇒ 経営陣が財務状況を理解し、戦略を立てる。ステークホルダーに説明するため。など目的に合わせて行う。
・ 財務状況が良いというのはどういうことなのか。
⇒ 必ずしも利益が大きければ良いというわけではなく、事業計画に基づいているかやしっかりと教育に投資できていること。など
・ 拡大可能な収入源は何か?
⇒ 授業料収入に頼らない、寄付金や運用収入の拡大などの財政基盤を確立する。

2部では、1部で学んだ各資料の役割や見方を基に、それぞれの資料から財務状況を見ていきました。
各計算書の財務分析における重要なポイントを確認したうえで、各自の「活動区分資金収支計算書」で教育活動や施設整備活動、その他の活動の収支状況を資料で確認したり、文科省の資料に示されていた財務分析の資料と、各自持参の「事業活動収支計算書」と照らし合わせ、「『通常B』だったー」「うちは『困難A』だ…」など、自身の状況だけでなく、他のグループメンバーの学校の収支についても耳を傾け、「そういえば、施設建設していた…」など、数字だけでは見えないところのお話も聞くことができました。また、各雑誌に扱われている財務分析を一緒に読んでいきました。

財務分析を通して、教育活動では支出超過であるが、寄付や財務活動で収益のある大学というのが、ひとつの理想的な姿ではないかという声が上がりました。
実際、昨今の財務トレンドとして、教育活動のマイナスをハーバード大学などに代表される、エンダウンメントとよばれる基金で補っている事例や収益の拡大に向けて、各大学が株式などリスク資産の運用を増やしている事例なども共有されました。
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今回の勉強会の参加者は通常業務で財務と関係が強いわけではなく、教務や学生支援などの部署にお勤めの方がほとんどでした。
やはり「お金」についてみなさん関心が高く、重要な分野であると認識されていることが覗えました。

アンケートでは、勉強会の満足度に関する質問について、8 割の方から4選択肢中のTOP評価である「満足」との回答をいただきました。
また、次のようなコメントもいただきましたので一部ご紹介します。
・ ゼロ知識から話を聞き、少しモヤモヤとしたものが解消されました。
・ 普段の業務で疑問に思っていたことがいくつも解決しました。
・ 難しくはありましたが、参加費500 円では申し訳ないくらい充実した内容でした。
・ 財務・会計については自身でも勉強しようと思っていましたが、難しくて途中で諦めてしまった部分があったので、勉強会のテーマにしていただいて良かったです。
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Greenhorn Network(GN)では、今後も皆さんが気になっていること、教育業界のトレンドに目を向け、勉強会等イベントを企画していきます。